氷上のデブ

思いついた、試した、いつまで続くか分からない。

ローテクハイテク

 今朝、めちゃめちゃ早く目が覚めた。日が昇り始めたくらいの時か、もう少し後か。
 そして、トイレに行ってまたベッドに戻ったら、エアコンが切れた。寝る前に「切タイマー」をセットしていたからね。すると、殆ど間を置かず、扇風機が動き出す。これはエアコンの「切タイマー」と一緒に「入タイマー」をセットしていたのだ。
 この物言わぬ同居人たちの連係プレーを見て感心している時、彼らの雰囲気には覚えがあるなと思った。
 そう、ハイテクってやつだ。昔見た近未来を表現した映像、映画の中とかそういうところのアレ。主人公が起きたら周りの機械たちが次々自動で主人公を少し先回りして諸々用意していく。車に乗ったら行先をきいてくるような。勿論自動運転で。
 エアコンと扇風機でそこまでワクワク感にひたれるとは安上がりな感性ではある。
 とにかく私の部屋はちょっとだけハイテク仕様だなんて思いながら二度寝をして、次に起きたら室温はめっちゃ上がっていて、扇風機は相変わらず首を振りながら風を送っていたが、彼の姿はもう「近未来」ではなく「昭和」だった。
 やっぱり夏はエアコンがないとだめだ。
 いや、そういう話ではないんだが。
 夜明け頃、エアコンと扇風機の「入・切タイマー」が作動するちょっとの間だけ、私の部屋はハイテクなんだなー。